09年の事故報告数、過去最高に
日本医療機能評価機構が12月16日に公表した医療事故情報収集等事業第19回報告書によると、全国の大学病院や国立病院機構の病院など報告義務対象医療機関273施設から、2009年1−9月に報告があった医療事故情報は1453件だった。報告件数はすでに、08年1年間の1440件を上回り、09年は過去最高となる見通しとなった。
09年1−9月の報告義務対象医療機関からの報告件数1453件のうち、死亡事故は115件(7.9%)だった。1453件の内訳を見ると、「療養上の世話」が580件(39.9%)でもっとも多く、「治療処置」415件(28.6%)、「医療用具等」126件(8.7%)、「薬剤」77件(5.3%)、「検査」54件(3.7%)などが続いた。
「治療処置」では47件、「療養上の世話」では28件が、それぞれ死亡事故につながっていた。
死亡事故以外の事故の程度では「障害の可能性(高い)」137件(9.4%)、「同(低い)」438件(30.1%)など。
発生要因(複数回答)は「確認を怠った」399件(15.3%)、「観察を怠った」383件(14.7%)、「判断を誤った」368件(14.1%)が突出して多く、以下「連携ができていなかった」139件(5.3%)、「技術・手技が未熟だった」120件(4.6%)、「知識が不足していた」100件(3.8%)などだった。(12/18MEDIFAXより)