高齢者医療に公費投入求める/健保連総会で平井会長  PDF

高齢者医療に公費投入求める/健保連総会で平井会長

 健保連は2月20日、定時総会を開いた。平井克彦会長は冒頭のあいさつで、高齢者医療制度について自民党の社会保障制度調査会・医療委員会からヒアリングの召集を受けていることを明らかにし、「65歳以上をトータルとする高齢者医療制度にし、そこに公費を投入する制度にするよう訴えたい」と述べた。

 平井会長は、旧政管健保(現協会けんぽ)への国庫負担を減額する代わりに、組合健保などに対して100億円の支援金拠出を求める特例法案が廃案となり、209年度についても同様の措置を回避できたことに安堵感を示した。ただ、高齢者医療制度導入に伴う負担金は「引き続き重く、決して喜ばしい状況ではない」と述べた。さらに経済状況の悪化による保険料収入への影響も懸念し、「制度的問題と経済情勢の影響で二重苦の状況にある。09年度も引き続き大きな危機に直面している」と指摘した。

 その上で、後期高齢者医療制度の見直しについては「そもそも制度改正の目的の根幹は持続可能な医療保険制度の構築だった。過度の負担金によって健保組合がやっていけない状況で、どうして持続可能な制度なのか」と主張。「高齢者医療制度に反対するものではないが、負担にはおのずと限度がある。限度を超えているものは国の責任で公費でやってもらわなければならない」と述べ、自民党・医療委員会でも従来の主張をすると宣言した。「高齢者を前期と後期に分けるのであれば、前期にも公費を投入することと、その財源となる消費税引き上げについてもしっかり主張したい」と述べた。(2/23MEDIFAXより)

ページの先頭へ