高度医療の積極運用は「実質的な混合診療拡大」/規制改革会議  PDF

高度医療の積極運用は「実質的な混合診療拡大」/規制改革会議

 甘利明規制改革担当相は10月24日の規制改革会議に、高度医療評価制度の積極的な運用による「混合診療の拡大」を提案した。甘利規制改革担当相は、2008年4月に導入した同制度で保険診療との併用が認められたのは10月時点で1件に過ぎないことを指摘。同制度で適用対象となる医療技術の拡大を図り、臨床レベルで保険診療と併用させ、実質的に混合診療を広げていくべきとの考えを示した。

 高度医療評価制度は未承認・適応外使用の医薬品や医療機器の使用を含めた先進医療技術の臨床使用を認め、保険との併用を可能とする仕組みだ。厚生労働省の高度医療評価会議は10月2日、東京医科大病院から申請があった「ロボット支援手術による根治的前立腺全摘除術」を条件付きで適用対象とすることを承認。今後、先進医療専門家会議での承認を経て、保険との併用が認められる見通しとなった。

 ただ、規制改革会議の松井道夫・医療タスクフォース主査は、混合診療を同制度に依存することなく拡大させていく方針に変化はないことを強調。「現時点で混合診療を認める制度があるので、具体的な対応としてこれを活用する」と述べた。草刈隆郎議長(日本郵船会長) も「1件しか適用がないのではしょうがない」と述べ、混合診療の全面解禁を求めた。
また、一般用医薬品のインターネット販売を「第3類医薬品」に限定しようとする厚生労働省の改正薬事法省令案を問題視する立場から、同日の会議に出席した甘利明規制改革担当相に舛添要一厚労相と協議するよう要請した。省令案に対する意見募集は16日に締め切られており、同会議では11月中にも省令が決まることに危機感を強めている。(10/27MEDIFAXより)

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