飲食施設の食中毒が1.4倍増/京都市07年度
京都市はこのほど、2007年度に行った食品衛生監視指導の実施結果をまとめた。市内の飲食店での食中毒発生が前年度の13件から18件と約1.4倍に増えたほか、34年ぶりにフグの食中毒も発生した。また、食品の抜き取り検査で大腸菌群が検出されるなど6食品で違反が見つかったため、市は引き続き監視指導を強めていく。
食品衛生法に基づき、2003年度から監視指導計画を策定、結果を公表している。07年度1年間に市が許可する約3万6500施設を対象に保健所が約8万回、監視指導に入った。
この結果、食中毒の疑いで調べた222件のうち44件が食中毒と断定され、市内施設での発生は前年度より5件増の18件だった。この中にフグ食中毒の発生もあったため、取り扱い施設への指導を強めた。
また、2552食品を対象に抜き取り検査を実施した結果、魚肉練り製品から大腸菌群、漬物から基準を超える保存料を検出するなど6食品で違反があった。
一方、中国産冷凍ギョーザから農薬成分が見つかり、大きな社会問題になる中、市内で関係食品など196食品を調べたが、有機リン系農薬は検出されなかった。牛海綿状脳症(BSE) 検査では計8199頭を調べたが、すべて陰性だった。
食中毒が発生しやすい夏季を迎えるため、市は各施設に食品の衛生管理の徹底をさらに呼びかけていく。