集個指導の廃止を要請/保団連、厚労省に
保団連(住江憲勇会長)は7月14日、厚生労働省に指導・監査について改善するよう要請した。高点数を選定基準とする集団的個別指導の廃止など7項目の改善を求めた。
保団連が2010年1月に開催した定期大会で決定した「指導、監査改善要求」の中から会員の要望が強かった項目を中心に要請した。▽指導は集団指導、個別指導の2つとし、高点数を選定基準とする集団的個別指導は廃止▽指導対象カルテの指定は厚労省の従前の通知で示す「実施日のおおむね1週間から10日前に通知」に戻す。指導当日の持参物は必要最小限の範囲にとどめる▽個別指導時の弁護士の帯同・録音などについて各都道府県事務所に周知徹底を図る▽保険医療機関などの取り消し期間は2年を限度とする―の4点を示した。
合わせて、指導、監査が地方厚生局に移管されたことを受けての改善要求として▽地方厚生局、各都道府県事務所との懇談・要請が実現できるよう周知徹底を図る▽診療報酬改定時の地方厚生局主催の説明会は、参加者の要望を踏まえて改善を図る▽指導大綱の見直し、医療指導監査業務等実施要領の作成などについて関連する実施通知、スケジュールなどを公開する―の3点を挙げた。
要請後に記者会見した田辺隆副会長は集団的個別指導の問題に触れ、選定対象点数の平均点数が下がっていると指摘した。その上で医療機関が選定されないために点数を意識的に下げるようにすることもあるとし、「医療機関に委縮医療を強いることになっている。患者も不利益を被ることになる」と述べた。(7/15MEDIFAXより)