障害の早期発見から早期対応を/厚労省検討会報告書
厚生労働省の「障害児支援の見直しに関する検討会」の報告書がまとまった。同検討会は2008年3月に設置され、7月22日までに計11回の会合を開催。05年の発達障害者支援法施行や、06年の障害者自立支援法施行などにより障害児を取り巻く環境が大きく変化した状況を踏まえ、障害児支援策を見直すとともに今後の在るべき姿と具体策について検討を重ねてきた。
報告書は今後の障害児支援について触れる中で、障害の早期発見から早期対応につなげる体制づくりの必要性を指摘。特に、出産前後や乳児期などの早期に分かる場合も多いことが考えられるとし、親の心理的ケアへの対応を含め、産科や小児科などの医療機関、母子保健や児童福祉、障害児の専門機関などが地域で連携強化を図ることを求めた。その際、市町村の地域自立支援協議会の活用を提案し、同協議会に「子ども部会」を設置することなどを例示した。
また、家族支援に向け、レスパイト(一時的休息)などの支援策も充実させる観点から、医療的なケアができるショートステイなどについて、人材確保を図ることも含め、今後さらに検討すべきと指摘した。
さらに報告書は、障害児支援策の根拠を児童福祉法に位置付けるべきとし、同法に基づくほかの一般施策と連携した対応を求めた。報告書の内容は今後、社会保障審議会障害者部会で引き続き検討し、施行3年後をめどとする障害者自立支援法の見直しや児童福祉法改正の議論につなげていく。(7/24MEDIFAXより)