院外処方率が約6割に/診療行為別調査、耳鼻科診療所は75%
厚生労働省が6月20日発表した「2007年社会医療診療行為別調査結果の概況」によると、院外処方率は59.8%と6割近くに達していることが分かった。06年調査では54.6%で、前年から5.2ポイント上昇した。病院が69.2%、診療所は56.8%だった。診療所について診療科別に見ると、耳鼻咽喉科が最も高く74.8%だった。
調査は07年6月のレセプト審査分を対象に実施した。調査客体は医科、歯科、調剤のレセプト約46万枚。
薬局調剤分を含めた医科の薬剤料比率は入院10.9% (前回11.2%)、入院外36.6% (同36.6%)、総数29.0% (同28.6%) で総数では0.4ポイント上昇した。一方、薬局調剤分を除いた医科の薬剤料比率は、入院10.9% (同11.2%)、入院外32.5% (同33.0%)、総数21.2% (同21.7%) で総数で0.5ポイント減少した。厚労省統計情報部は薬剤料比率について、院外処方率が約6割となったことから、薬局調剤分を含めた数字の方が、より医療保険の全体像を表す数字と言えるのではないかと説明している。
後発医薬品の使用状況では、薬剤点数に占める後発品の割合は、6.8% (同6.6%)、薬剤種類数に占める後発品の割合は19.3% (同19.0%) で微増にとどまった。統計情報部は、07年についてはほとんど変化は見られなかったものの、処方せん様式が変更された08年には使用拡大の動きが出てくるのではないかと見ている。(6/23MEDIFAXより)