院外処方の診療所、61%が一般名加算算定/日医調査
院外処方の診療所の61.0%が一般名処方加算を算定していることが、日本医師会が6−7月に実施した診療報酬改定のアンケート調査結果から分かった。一方で、30.9%は「今後も算定しない」と答えた。日医の中川俊男副会長は8月1日の記者会見で「改定後、日にちがたっていないので、もう少し経過を見て判断したい」と述べた。
調査は、日医会員から都道府県ごとに診療所、病院各20分の1ずつ無作為に抽出して行った。6月9日に調査票を発送し、7月10日まで回答を受け付けた。調査票発送数は診療所3803件、病院346件で、有効回答率は診療所53.6%(2037件)、病院48.8%(169件)。
一般名処方加算の算定状況(12年6月)については、診療所を対象に尋ねた。この結果、院外処方の診療所(1160件)のうち、61.0%が「算定している」と回答。一方、30.9%が「現在算定しておらず、今後も算定しない予定」と答えた。「現在は算定していないが、レセコン等の条件が整えば算定する予定」は6.9%だった。
「現在算定しておらず、今後も算定しない予定」と回答した診療所(358件)に対しその理由(複数回答)を聞いたところ、「後発医薬品を信頼できない」が47.8%と半数近かった。次いで「患者さんにとって分かりづらい」が43.6%、「診療報酬の趣旨に同意しかねる」が41.9%、「一般名処方に抵抗がある」が41.1%、「薬局や薬剤師の対応が不安」が36.9%と続いた。
この回答結果について日医の鈴木邦彦常任理事は8月1日の記者会見で「後発品の安全性について引き続き注視する」と述べた。後発品の使用拡大と医療費の関係について厚生労働省に対し検証を求めていく考えも示した。
院内処方を含む全診療所(2037件)では「現在算定しておらず、今後も算定しない予定」が60.6%と最も多かった。(8/2MEDIFAXより)