開業支援は協会にお任せを!!
プロと先輩開業医がアドバイス
新規開業予定者のための講習会
新規開業を検討中の勤務医を対象に、協会は9月9日に「新規開業予定者のための講習会」を開催した。共催は有限会社アミス。第1講目は、「開業後一日も早く軌道にのせるために―事前準備のポイント」を廣井増生税理士が講演。第2講目は、小沢医院院長・ 小澤勝先生より先輩開業医からのアドバイスとして開業時の経験談を話していただいた。
第1講目は、新規開業支援を多数手がけた廣井税理士からこれまでの事例をもとにアドバイスを行った。
まず、開業する年齢の適齢期は、廣井氏の経験から、30歳代では資金が少なく、勉強もまだしたい世代であり、50歳代になると開業してからあと何年継続できるかという問題がある。そういう点から考えると、40歳代が最も適していると思うが、最後は年齢など関係なく、先生の熱意次第であると持論を紹介した。
開業する目的は人によって異なるであろうが、開業すると決めたら思い切りよく進むことが大切である。開業した医師のうち「待って良かった」と思う方はいない。開業することに恐怖感を持つようであれば開業は思いとどまったほうが良いと、開業までの心構えを説明した。
開業までのスケジュールを考えると、勤務しながら最後の1カ月ですべて行おうとするのは無理があり、勤務先の退職時期は2カ月前くらいが望ましい。最後の2カ月前にしか決められないことが多く、また、コンサルタントが入っていても、最後は自分自身が動かないと確定しないことが多数あることを解説した。
その他、開業に必要な資金額や調達方法、科目による必要な坪数、坪単価の落とし穴、導入すべき医療機器等の設備投資額の目安、玄関やトイレに求められるコンセプト、広告にかける費用やスタッフの年収、採用時のチェックポイントなど、これまでの自身の豊富な経験から集まった情報をもとに、できる限りスムーズに開業し、いち早く経営を軌道に乗せるためのノウハウを披露した。
最後に、医院経営にとって最も必要なものは、家族の理解であり、開業が成功しても、家族関係が崩壊するようでは開業が成功したとはいえないと締めくくった。
第2講目は小澤勝先生から、自身の開業時の経験を振り返ってアドバイスを行った。?開業支援事業者にはどのようなものがあるか、?建築業者はどのような視点で選択するか、?当初の職員採用はどうするか、?自分の知っている医療しか行えないため、相談できる同業者がいること、医師会や保険医協会、保事協の利用の仕方、研究会の活用、介護事業者との連携、病院の利用などについてアドバイスした。
最後に、北村理事から、地区医師会への入会についての留意点および協会共済制度やその他の活用方法について説明した。
講師の話を熱心に聴く参加者
開業時の経験を語る小澤氏