重症者受け入れ施設への支援、進まず/都道府県の「新型」対応
透析患者や小児、妊婦が新型インフルエンザに感染し重症化した場合に備え、専門治療が可能な医療機関を把握して受け入れ協力を要請しているのは、全都道府県の半数に満たないことが9月11日、厚生労働省のまとめで分かった。こうした医療機関に対して支援を行っている自治体も、3割程度にとどまった。
厚労省は8月28日、都道府県に対して患者の増加に備えた医療体制の検討を要請。この中で、外来診療体制や重症者の受け入れ体制について現状を報告するよう求めていた。
厚労省のまとめによると、新型インフルエンザに感染した透析患者が重症化した場合に、専門治療が可能な医療機関を把握して受け入れの協力を要請しているのは20道県で全体の43%。小児と妊婦では21道県(45%)だった。さらに、医療機関の患者受け入れに対し、個人防護具(PPE)や人工呼吸器の整備などの支援を行っているのは、透析で15道府県(32%)、小児で17道府県(36%)、産科で15道府県(32%)と、いずれも3割程度にとどまった。(9/14MEDIFAXより)