重度脳性麻痺児の調査実施へ/産科医療補償制度  PDF

重度脳性麻痺児の調査実施へ/産科医療補償制度

 日本医療機能評価機構で6月2日、産科医療補償制度運営委員会(委員長=上田茂・日本医療機能評価機構理事)の6回目の会合が開かれた。制度開始から5年以内をめどに、補償金の支払い方式などが見直される予定だが、その参考のため、補償対象となる重度脳性麻痺児について医学的調査を実施することになった。

 調査を手掛けるプロジェクトチームのリーダーには小林廉毅・東京大大学院医学系研究科教授が就く。10月から2011年3月にかけ、沖縄県の重度脳性麻痺児を対象に調査や分析を手掛け、11年5月ごろに調査結果をまとめる予定だ。

 運営委の議論では、補償対象に関する原因分析報告書の承認のスピードを問題視する声が上がった。4月までの審査件数は35件で、補償対象と認められたのは34件。残る1件は継続審議。うち報告書が承認されたのは、4月までに5件。委員からは「体制の合理化を考える必要があるのでは」との意見が出た。

●2分娩機関が脱退

 また、機構側はこの日、長期にわたる掛け金の未納があったため、経営主体が同じである2カ所の分娩機関を4月30日付で脱退させたことを明らかにした。分娩機関名は公表していない。5月18日時点の制度加入状況は病院100%、診療所99.3%(未加入12)、助産所98.4%(同7)で、全体では99.4%となっている。(6/3MEDIFAXより)

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