避難者健診 助成制度の構築を京都府に申し入れ
協会は5月16日、京都府知事に対し、福島第一原発事故に係る被災者の健診への支援についての要望書を提出。提出にあたっては、飯田哲夫理事と事務局が京都府健康福祉部健康福祉総務課に赴いた。同課参事の松村弘毅氏が対応した。
この間、福島県が実施している福島県民健康調査の中間とりまとめでは、先行検査で約30万人が受診(受診率81・5%)、これまでに113人が甲状腺がんの「悪性ないし悪性疑い」と判定され、このうち、99人が手術を受け、乳頭がん95人、低分化がん3人、良性結節1人という確定診断が得られていると報告されている。
協会は、個々人の健康を守る観点からも、被ばくの影響を推し量る観点からも、健診活動が何より重要だと考えている。協会が実行委員として参加している避難者子ども健診においても、受診者から福島県民健康調査の対象にならない人はもちろん、対象になる人であっても健康不安から年に一度は健診を受けたい。また、大人の健診についても集団健診を開催してほしいと要望が出されている。現在、この避難者子ども健診の受診費用については、実行委員会と避難者団体が創設している健診基金から捻出しており、受診者に負担は求めていない。
懇談では、引き続き健診実施の要望に応えていくためにも、原発事故の影響を心配される人々に対し、継続して健診の場を提供できるよう甲状腺エコー検査および、血液検査・尿検査など、原発事故影響を懸念した健診の費用助成制度の構築を申し入れた。