避難所での医療、仙台市がカギ/厚労省現地連絡本部
厚生労働省が3月12日に設置した現地連絡本部の石井博史本部長(東北厚生局長)は3月24日、仙台市青葉区の東北厚生局内で取材に応じ「仙台市内で避難所生活を送る被災者への診療の扱いについては、関係者が協調して決める必要があり、そうした時期に来ている」と話した。
仙台市内ではライフラインの復旧が進みつつあり、開業医が通常の診療業務を始めたり、避難所に一時避難していた住民が自宅へ戻ってかかりつけの医療機関で医療を受けるようになりつつある。石井本部長は、今後の被災地での課題について、開業医への支援と避難所への巡回診療の強化がカギを握るとの見方を示した。一方、避難所生活を送る人たちの診療費などの扱いについては、仙台市の動向が他の被災した市町村での今後の施策に影響を与えることから、復興が比較的早く進む仙台市で関係者が協調しながら検討していく必要があるとした。
気仙沼市や石巻市など津波被害を受けた沿岸部の自治体については、仙台市に比べて復興が遅いため、仙台市の動向が重要とした。
避難所での医療活動では、保健師による保健指導や感染症対策を強化するとともに、被災者が多く過密な避難所についてはJMATなどの巡回密度を高める必要があるとの考えを示した。(3/25MEDIFAXより)