適応外薬の早期保険適用で要望書/がん患者団体
がん患者団体5団体で構成する「J−CAN」は1月17日、「適応外医薬品の保険支払いの早期推進に関する要望書」を細川律夫厚生労働相をはじめ関係部局長や関連する検討会などの座長に提出した。J−CANは要望書の中で、適応外医薬品について「新ルール」の適正な運用に向けて公知申請の基準を明確にすることや、新ルールで保険適用となった医薬品情報や運用の周知徹底を求めている。
適応外医薬品については「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で公知申請が妥当とされた医薬品については、薬事・食品衛生審議会の事前評価後に保険適用する新ルールが導入されている。
J−CANは▽新ルールは公知申請の基準があいまいかつ高い▽新ルールで保険適用された医薬品に関する情報や運用が周知徹底されていない▽「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」の開催継続が不明─と指摘。新ルールについての周知徹底や、検討会議の継続開催などを求めた。
●がん患者5団体で「J−CAN」発足
J−CANは、がん患者が直面する問題解決に取り組むネットワークとして、がん患者団体5団体(NPO法人愛媛がんサポートおれんじの会、NPO法人がんサポートかごしま、NPO法人グループ・ネクサス、NPO法人パンキャンジャパン、卵巣がん体験者の会スマイリー)により2009年12月に発足。今後はがん研究、緩和ケアなど、がん患者に共通の課題に取り組んでいくとしている。(1/18MEDIFAXより)