通報時に重症度を判断/横浜で全国に先駆け開始
119番受信時に病気やけがの症状を判断し救急出動の態勢や優先順位を決める「受信時トリアージ」の本格運用が10月1日、横浜市で始まった。災害現場では既に実施されているが、通報時での導入は全国で初めて。総務省消防庁では国の指針づくりを進めている。
「意識はありますか」「呼吸は苦しいですか」。市内の119番を受信する保土ケ谷区の市安全管理局指令室。指令員たちが、ヘッドセットで聞き取った通報者の情報をコンピューターの入力画面にペンで次々と打ち込み、救急車の要請の有無を判断していた。
システムは、通報を受けた指令員が意識の有無や呼吸状況などを質問し、症状をコンピューターに打ち込むと重症度が判定され、症状に合った態勢で出動する仕組み。軽症者の救急要請が増加する中、重症者の救命率を上げようと横浜市が07年末、受信時トリアージを盛り込んだ条例を成立させた。【共同】(10/2MEDIFAXより)