超党派の議論「11年3月末までに開始」/財政再建で菅首相
菅直人首相(民主党代表)は6月22日、所信表明演説で提案した「財政健全化検討会議」の開始時期について「2011年3月末までには(政府税調の議論と)平行して超党派の議論もスタートできれば」と述べた。日本記者クラブが東京都内で開催した党首討論会で語った。
また、菅首相は「消費税の議論をするからといって、(無駄の削減を)断念したわけではない」とも述べ、今後は組織や制度に踏み込んだ仕分け作業を進めていく意向を示した。
自民党の谷垣禎一総裁は、超党派の議論について「基本的にそういう考えは受けて立とうという気持ちは持っている」としたものの、増税の前提として、政策の実現に必要な財源は無駄削減で捻出できると民主党が主張していたことに対する総括をすべきと指摘した。
国民新党の亀井静香代表は「井戸が枯れようとしているときに、つるべを増やして水をくみ上げる。そんな机上の議論をやるべき時ではない」と述べ、消費増税に反対の姿勢を表明。「菅さんが選挙を経ないでそれ(消費増税)をやることは絶対ない」と語
った。
みんなの党の渡辺喜美代表は「消費税を上げる前にやるべきことがある」と述べ、経済成長により財政再建を目指すべきと訴えた。
公明党の山口那津男代表は「社会保障を強化するための財源として消費税を含めた税制の抜本改革は必要」としたが、まずは社会保障の将来像を議論すべきと指摘した。
このほか、共産党の志位和夫委員長と社民党の福島みずほ党首、新党改革の舛添要一代表、たちあがれ日本の平沼赳夫代表が消費増税について各党の意見を主張した。(6/23MEDIFAXより)