資格証明書2割が受診中断/福岡県内の医療機関を調査  PDF

資格証明書2割が受診中断/福岡県内の医療機関を調査

 福岡県保険医協会は4月13日、国民健康保険料を滞納したため、いったん医療費全額を支払う「資格証明書」を発行された患者が医療機関を受診した場合、約2割が治療を中断していたとする調査結果をまとめた。同協会は「受診を控えることで後遺症や命の危険にさらされている」としている。

 同協会は、福岡県内の主に開業医を中心とした約2000の医療機関にアンケート。156機関が回答した。2008年に資格証明書で受診した47人のうち21%が治療を中断。保険料滞納で、通常より有効期間を短くして発行する「短期保険証」での受診者349人のうち12%が中断していた。

 また、高血圧で狭心症の60代の女性が北九州市の医療機関で受診していたが、夫が会社を辞め無保険となったため治療を中断。症状を悪化させ半年後に脳梗塞となり入院した例も報告された。骨折などでもとりあえずの処置で済ます患者が多いとしている。

 同協会は「不況の影響で、保険証がなく受診を控える患者が増加するだろう。医療を受けることと滞納は別次元の問題。行政は、資格証明書や短期保険証ではなく正規の保険証を出すべきだ」としている。【共同】(4/15MEDIFAXより)

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