財政審、骨太09へ議論開始/社会保障と財源で海外調査へ
財政制度等審議会は3月17日、財政制度分科会・財政構造改革部会を開き、2010年度の予算編成に向けた議論を開始した。政府が6月までにまとめる「骨太の方針09」を念頭に当面の財政運営の在り方について審議を重ね、考え方を取りまとめる。有識者ヒアリング、海外調査、地方懇談会を積極的に活用し、重要課題を中心に審議する考えだ。
事務局は同日の会議に、「当面の運営方針について」(案)を提示。今後の審議事項として、(1)景気後退下における財政運営(2)高齢化の下での社会保障制度とその財源(3)地方行財政の在り方と地域の活性化(4)その他の重要事項―を取り上げた。
このうち社会保障制度とその財源については、2月下旬−3月下旬にかけて、北米(アメリカ、カナダ)、欧州(イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、スウェーデン、EU)で海外調査を実施。その結果を参考にして、審議を進める考えを示した。
海外調査では、各国の社会保障費支出状況や将来見通し、財政状況に与える影響を把握するほか、制度の財源構成についても調査する。さらに、制度効率化のための取り組みや今後の改革の予定のほか、給付水準・負担の在り方についてのスタンス・国民意識についても研究する。(3/18MEDIFAXより)