諸外国のドクターフィー、現状を調査/日医総研  PDF

諸外国のドクターフィー、現状を調査/日医総研

 日医総研はこのほど、諸外国(英国、フランス、ドイツ、米国)の診療報酬の設定方法やドクターフィーの現状などを調査したワーキングペーパーを公表した。「ドクターフィーとホスピタルフィーを区別しているか」「診療報酬に診療原価コストが反映されているか」の2点をテーマに各国の現状をまとめ、日本はフランスとドイツに似た状況になっているとの見方を示した。

 ドクターフィーとホスピタルフィーを明確に区別していたのは民間保険が中心の米国で、診療報酬には明確に原価コストが計算されていた。

 フランスでは、民間病院でのみドクターフィーとホスピタルフィーが区別されており、診療報酬は基本的に医師労組代表、保険者代表、政府代表の交渉で定められていた。民間病院でのドクターフィーも交渉に基づく協約料金で、米国ほど明確に医師の技術料を反映したものではなかった。

 ドイツはドクターフィーとホスピタルフィーは明確に区別されておらず、診療報酬は疾病金庫連合会と保険医協会の交渉で決められており、原価コストを明確に反映する仕組みではなかった。

 英国はドクターフィーとホスピタルフィーは明確に分けられていなかったが、病院に実績払い制度が導入されており、同制度の公定価格の決定には原価コストが明確に反映される仕組みになっていた。(12/21MEDIFAXより)

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