認知症高齢者が305万人/厚労省が推計
厚生労働省は8月24日、2012年時点の認知症高齢者数は305万人とする推計を発表した。過去に示した将来推計を上回る数字で、閣議後の会見で小宮山洋子厚生労働相は「新たな推計を基に、13年度予算概算要求に合わせて、『今後の認知症施策の方向性について』(厚労省内のプロジェクトチーム報告書)に盛り込まれた施策の具体的な計画を策定していく」と述べた。
推計では、10年の要介護認定データを基に「日常生活に支障を来すような症状・行動や意志疎通の困難さが多少みられるが、誰かが注意すれば自立できる状態」である日常生活自立度?以上の認知症高齢者数を算出した。
10年の認知症高齢者数は280万人だったが、03年に出した推計では10年の認知症高齢者数を208万人と予測しており、実際の数字が推計を大きく上回る形で推移している。
厚労省は今後の認知症高齢者数も算出した。15年が345万人(65歳以上人口に対する比率10.2%)、20年が410万人(同11.3%)、25年が470万人(同12.8%)になると予測しており、今後も数、割合ともに増加を見込んでいる。03年に行った将来推計では、15年が250万人、20年が289万人、25年が323万人と推計していた。(8/27MEDIFAXより)