診療科ごとの医師養成数を設定/公明・マニフェスト
公明党のマニフェスト(7月24日)は、救急・産科など医師が不足している診療科の解消に向けて、臨床研修で科目ごとの医師養成数の目標値の設定を進めると明記した。また、地域医療崩壊を食い止めるため、社会保険病院や厚生年金病院を公的医療機関として存続できるよう対応するとした。
このほかの医師不足対策では、院内保育所の整備や短時間勤務の推進などにより、女性医師の復職支援を図る。また、専門性の高い認定看護師を評価するシステムを構築するなど、医療従事者の職務拡大を進めるとした。
救急医療体制の強化に関しては、2012年をめどにドクターヘリを全国に50機配備する目標を掲げた。小児救急の強化に向けては、専門医を育成した上で、全国に50カ所の小児集中治療室(PICU)を整備するとした。
がん対策については、11年度末までにがん検診の受診率を50%まで引き上げるため、09年度末に中間報告を義務付けることで目標値の達成を目指す。また、子宮頸がんの根絶に向けては、予防ワクチンの早期承認と接種に対する公費助成推進を盛り込んだ。
介護分野では、高齢化のさらなる進展が見込まれる25年を見据え、介護サービス基盤整備の目標を示す「新介護ゴールドプラン」(仮称)を策定。医療と介護サービスを一体的に提供する地域包括ケアシステムを構築するため、12年度の診療報酬・介護報酬の同時改定で必要な処置を講じるとした。
持続可能な社会保障制度の構築に必要な財源に関し、消費税率の見直しでは、低所得者へ配慮するとした上で「消費税を含む税制の抜本改革の中で安定的な財源を確保する」と明記。消費税の使い道については、年金・医療・介護と少子化対策に限定するとした。(7/27MEDIFAXより)