診療所の産婦人科・小児科「淘汰の恐れ」/日医がメディアス分析  PDF

診療所の産婦人科・小児科「淘汰の恐れ」/日医がメディアス分析

 日本医師会は、厚生労働省がまとめた医療費の動向(09年4−6月)を2008年同期と比較して分析し、11月5日の記者会見で発表した。中川俊男常任理事は、診療所の産婦人科と小児科の受診延べ日数が減少し、1日当たり医療費も伸びていない現状に危機感を示し、「このままでは淘汰が進む恐れがある」と警告した。

 診療所の診療科別受診延べ日数は産婦人科がマイナス2.7%、小児科がマイナス2.6%で、産婦人科、小児科ともに07年同期から2年連続で減少した。1日当たり医療費は産婦人科がプラス1.4%、小児科がプラス2.1%と伸びが見られたが、内科や外科ほどに伸びていなかった。中川常任理事は「少子化などで患者数が減少している。現実に廃止するところが出てくれば利便性が悪化し、少子化に拍車をかけかねない」と危惧した。

 一方、医療費全体でプラス3.9%の伸びとなった要因については、病院の1日当たり医療費がプラス4.5%となったことを挙げた。病院医療費の伸びの理由については、平均在院日数の短縮による1日当たり入院医療費の上昇のほか「診療報酬改定の効果があったのではないか」と分析した。(11/6MEDIFAXより)

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