診療所の外来総点数は0.09%減/日医レセプト調査4・5月分
日本医師会が7月7日に発表した4、5月分のレセプト調査速報によると、2010年度診療報酬改定で診療所の再診料を2点引き下げたことなどの影響で、診療所の外来の総点数が前年度同期と比べ0.09%減、1日当たり点数も0.06%減少した。診療所の再診料算定点数は、点数引き下げと算定回数減少による影響を合わせて3.3%減少した一方、点数を9点引き上げた病院の再診料算定点数は前年同期比15.5%増となった。
●総点数は2.19%増
病院と診療所を合わせた総点数は2.19%増で、入院は4.44%、外来は0.50%の増加だった。会見で高杉敬久常任理事は、厚生労働省が医療費の自然増を「3%台」としていることを取り上げ「そうであれば3%台の伸びがあってしかるべきだが、実際には自然増にも至っていない」と述べた。診療所の外来の1日当たり点数が減少していることについては「外来の改定率(プラス0.31%)の効果はあまり見られていない」とした。
病院の総点数は入院が4.44%増、外来が2.34%増。1日当たり点数は入院が3.08%増、外来が5.33%増だった。病院種類別に見ると、一般病院(療養病床のみの病院を除く)は総点数が4.15%増、療養病床のみの病院は3.75%増、精神科病院は2.70%増で、「10年度改定が急性期病院に手厚い内容だったことが表れていた」とした。
●外来管理加算の算定回数4%増
10年度改定で「5分ルール」撤廃など要件が見直された外来管理加算の算定回数は、診療所が4.4%、病院が2.7%とそれぞれ増加し、合計では4.0%増。ただ、厚労省が要件見直しによる財政影響の試算として示した120億円を基に算出した場合、「算定回数は5.9%増に相当する」とし、これには至っていない状況だった。
診療所の再診料、外来管理加算、地域医療貢献加算の合計算定点数は0.4%減少。地域医療貢献加算の届け出があった診療所では増減がなかったが、同加算の届け出がない診療所では0.5%減少していた。
日医は6月分を含めた3カ月分のデータを調査した上で一定の結論を出したいとしている。(7/8MEDIFAXより)