診療所の再診料、1日当たり1.4%減/10年社会医療行為別調査
厚生労働省が6月23日に発表した「2010年社会医療診療行為別調査」によると、診療所の再診料総点数を診療実日数で割った1日当たり点数は76.4点で前年比1.4%減となった。レセプト1件当たりも2.9%減の134.1点となった。一方、病院の再診料は1日当たりが8.8% 増の73.0点、レセプト1 件当たりは12.1%増の116.8点と増加した。
厚労省大臣官房統計情報部社会統計課は、10年度の診療報酬改定で最大の焦点となった「再診料の病診格差統一」で診療所の再診料を2点下げたことが要因の一つと見ている。
●外来管理加算は微増
外来管理加算は1件当たり1.4%増、1日当たりは1.5%増となった。10年度改定では「5分ルール」を撤廃し、簡単な症状の確認のみで継続処方を行った場合は算定できないことにした。統計情報部社会統計課は「簡単な症状確認のみの継続処方の場合に算定できなくなったマイナス面もあるが、5分以内でも算定できるようになったことが微増の要素の一つではないか」としている。
●精神科病院以外で入院日数微減
精神科病院を除き、病院と診療所で入院日数は微減となった。レセプト1件当たりの入院日数は、精神科病院が前年比0.32日増の28.63日だった一方で、総数は0.26日減の16.90日。病院の機能別では、特定機能病院が0.92日減の11.70日、療養病床を有する病院が0.32日減の21.73日、一般病院が0.04日減の12.86日で、有床診療所も0.28日減の11.53日だった。
●後発品に一定の伸び
後発医薬品の使用促進に取り組む医療機関を評価するため10年度改定で創設した「後発医薬品使用体制加算」の効果も見られた。処方された医薬品の全種類数に占める後発品の種類数の割合は前年比2.8ポイント増の23.5%となった。後発品については、政府が12年度の数量ベースシェア30%を達成目標として掲げている。(6/24MEDIFAXより)