診療報酬改定/中医協が「現時点の骨子」を公表/再診料等で診療・支払両側が対立  PDF

診療報酬改定/中医協が「現時点の骨子」を公表

再診料等で診療・支払両側が対立

 中医協は1月18日、2012年度の診療報酬改定に係る検討状況「現時点の骨子」を公表した(1月25日付『グリーンペーパー』に掲載)。20日は愛知県津島市で公聴会を開催。27日以降は個別改定項目(いわゆる短冊)の審議を行っており、30日、1日の3日間で短冊の審議を終了、10日には答申する予定だ。

 この間、診療側、支払側は、再診料を巡り激しく対立した。20日の公聴会では岐阜県医師会長が診療所の再診料と入院基本料の評価を訴えた。しかし、短冊には再診料の改善について記載されておらず、診療側は重ねて10年改定以前の点数に戻すことを訴えている。

 一方、支払側は診療所が高い医療技術で地域医療を支えており、病院勤務医の負担を軽減していることに一定の理解を示すものの、「他に優先度が高い項目がある」として応じない。結果的に短冊へは掲載されず、付帯意見に「あり方を検討する」として盛り込むことになったため、再診料引き上げは厳しい状態に追い込まれた。

会員にパブコメの提出を訴え

 25日までとされていた「現時点の骨子」に対するパブリックコメントの募集について、協会は、1. 再診料を元に戻すこと、2. 入院中の患者の他医療機関受診制限を抜本的に改善すること、3. 要介護者等に対する訪問看護時の訪問点滴注射を認めること、4. 処方せん記載方法の変更等、これ以上の後発医薬品使用促進は、処方という医師の業務への侵害である、5. 新しい外来リハビリの管理料には再診料を包括化しないこと、維持期のリハビリであっても医療保険で給付すること、6. 一般病棟13対1、15対1に限って、90日超入院患者の特定除外制度を見直す方向が打ち出されているが、これを止めること―等について、意見提出した。

 また協会は、1月19日から20日にかけてメール及びファクスで会員に「現時点の骨子」への意見提出を呼び掛けた。23人の会員から協会に意見が寄せられ、協会が代行して厚労省に送付した。

 答申までの日数は限られているが、再診料を巡る攻防は最終盤までもつれ込むと予想される。京都府保険医協会は昨年11月8日、会員アンケート結果に基づき、現在の診療所の再診料は「基本的な医療の提供に必要な人的、物的コスト」を補填するにも不足しており、医師の「基本的な診察や処置等」の費用は評価されていないため、人的、物的コストを別途点数化した上で、初・再診料は大幅に引き上げるべきで、現行点数の2倍にしてもおかしくはない。12年度改定では少なくとも10年度改定以前の点数に戻すべきであると、総理大臣、厚労大臣、全中医協委員に要望している。

 保団連及び各協会も再診料引き上げに集中した要請行動を行っており、答申まで攻防は続く。

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