診療報酬体系「根本的に変えるべき」/厚労省・香取審議官  PDF

診療報酬体系「根本的に変えるべき」/厚労省・香取審議官

 社会保障国民会議の医療提供体制シミュレーション策定に携わった厚生労働省の香取照幸大臣官房審議官は3月21日、東京青年医会が開いた研修会で講演し、「現行の診療報酬体系を根本的に変え、医療機関の機能分化やネットワーク化ができるようにする必要がある」との認識を示した。

 香取氏は現状の診療報酬体系について「基本的に個々の医療行為に点数を付けるという考え方に立っている。ネットワークやインフラ整備のコストは、明示的に評価されることはない構造になっている」と指摘。現行の体系の中での点数配分の変化だけでは病院の機能を評価する本質的な解決には至らないとした。一方で、患者側から医療機関へのアクセスは、交通事情などの整備によって範囲が拡大するとの見通しを示し、「医療の緊急性、地域性、専門性に応じた複数の医療機関の機能統合・ネットワーク化が不可避だ」とした。

 医療圏の在り方についても触れ、訪問介護・看護や在宅療養支援診療所などは中学校の学区程度に求められる一方、がんの拠点病院を都道府県レベルで整備するなど、機能に基づいて重層的なサービスネットワークを構築する必要性を指摘した。(3/24MEDIFAXより)

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