訪看ST一人開業、一定の要件で解禁を/規制仕分け
訪問看護ステーション(ST)の一人開業の是非について、政府の行政刷新会議のワーキンググループは3月6日の「規制仕分け」で、一定の要件を満たすことを条件に規制を緩和するよう厚生労働省に求めた。政府は2010年9月に閣議決定した規制緩和策でも一人開業の問題を取り上げているが、仕分けはより踏み込んだ結論を下した。
訪問看護STは現在、保健師、看護師または准看護師が常勤換算で「2.5人以上」との人員基準を設けている。医療界では、一部の看護関係の団体が一人開業を求め、厚生労働省と日本看護協会は規制緩和に反対という構図になっている。
仕分け結果は、仕分け人9人のうち8人が規制緩和を求めた。仕分け人の三谷光男衆院議員は「ほとんどの方が近隣の医師との連携を取ることを要件にすべきだという考えだった」と述べた。
仕分け人からは「日中ケアをきちんと行えば、夜間対応について実情はほとんどなく、1人で対応できるという事業所もある」など一人開業に問題はないとする意見が多く出た。
これに対し厚労省側は「夜間対応が不要となるケースは多いが、絶対になくなるということではなく、なんらかのバックアップ体制は必要」と指摘し、一人開業の規制緩和に懸念を示した。(3/8MEDIFAXより)