訪問リハSTの新設など提案/介護給付費分科会ヒアリング
厚生労働省の社会保障審議会・介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東京大名誉教授)は7月28日、2012年度介護報酬改定に向けて生活期のリハビリテーションについて関係団体から意見を聞いた。通所リハビリと通所介護の機能重複を指摘する声や、「訪問リハビリステーション」新設の提案などが上がった。
厚労省によると、通所リハビリの利用時間は「6時間以上8時間未満」が最多の約8割(介護給付費実態調査09年度)で、通所介護の利用時間と「同程度」という。訪問リハビリについては、都道府県ごとに設置状況に差があると説明。厚労省は、これらの状況を踏まえ▽リハビリを包括的に提供できる地域のリハビリ拠点の整備・推進▽通所リハビリの提供サービスが通所介護と類似しているという指摘があり、サービス提供の在り方をどう考えるか▽訪問リハビリの果たすべき役割−などを論点に挙げた。
意見陳述のため出席した浜村明徳氏(日本リハビリテーション病院・施設協会)は、通所リハビリが通所介護と同様のサービスを提供している場合、サービス内容に見合った報酬を設定する必要があるとの考えを示した。訪問リハビリについては、どの事業者が実施しているか利用者に明示するため「訪問リハビリステーション」の名称を新設することを提案。さらに、医師に対し、訪問リハビリの実施計画書と実施報告書を月1回提出するよう義務付けることも提案した。(7/29MEDIFAXより/p)