規制改革案から「配当」削除の方向／医療の非営利性確保で

　行政刷新会議「規制・制度改革に関する分科会」ライフイノベーションワーキンググループ（ＷＧ）の改革案に、医療法人の再生に際して営利法人が参入し剰余金の配当を認める方向性が示されていた問題で「配当」が削除される可能性が高まった。

　ＷＧの規制改革案では?一定の要件を満たした再生事例で、営利法人の役職員が医療法人の役員として参画することや、譲受法人への剰余金の配当を認める?医療法人による他の医療法人への融資や与信を認める?医療法人が合併する場合に必要な都道府県医療医審議会の意見聴取の義務を撤廃する─が盛り込まれていた。

　修正案では「剰余金の配当」が削除されているほか、▽医療法人と他の法人の役職員を兼務できる要件を明確化する▽医療法人が他の医療法人に融資や与信を行うことを認める必要性について検討する▽法人種別の異なる場合も含めた医療法人の合併に関するルールの明確化や、医療法人が合併する場合の手続きの迅速化を検討する―に大幅に修正される方向となっている。ただ、閣議決定までは時間があり、最終的にどう決着するかは不透明な部分もある。（３/９MEDIFAXより）