規制改革会議は「議論継続」を要求/OTCネット販売で公開討論

規制改革会議は「議論継続」を要求/OTCネット販売で公開討論

 一般用(OTC) 医薬品の販売制度見直しに伴うインターネット販売の規制強化をめぐり、政府の規制改革会議は10月7日、厚生労働省と公開討論を開催した。ネット販売をビタミン剤など「第3類医薬品」に限定する厚労省案に対し、会議側はネット上の情報提供が対面での情報提供に劣る根拠はないなどとし、販売できる品目の拡大を要望。一方、厚労省側は第3類以外の品目については対面販売が望ましいとして譲らなかった。

 厚労省が16日まで意見を受け付けている省令案では、インターネットを含む郵便販売の対象を第1−3類までのOTC医薬品のうち、最も副作用のリスクが低い第3類に限定している。同会議の松井道夫医療タスクフォース主査は討論後の記者会見で、「国民生活に重要な影響を及ぼすため、これ(省令案) を軽々に通すには議論は尽くされていない」として、さらに議論の継続を要求する考えを明らかにした。

 公開討論で厚労省側は、対面販売を原則とする今回の薬事法改正の趣旨に照らし合わせ、「ぎりぎり適法」(医薬食品局総務課の川良夫課長) として扱っているネット販売を省令案で規制するに至った経緯を説明。第2類の風邪薬などがネットで入手できなくなることで消費者の利便性が損なわれるとの指摘に対しては、登録販売者の新設によってコンビニエンスストアなどでの購入が可能になるとして理解を求めた。これに対し、会議側は「(ネット販売は) ぎりぎり適法であるのが厚労省の見解。そこを変更することなく、1類、2類を規制するのは法解釈上、理解に苦しむ」と述べ、厚労省は法律に委任されていない事項を省令で規制しようとしていると抗議。席上、これまでネット販売でOTC医薬品を購入したケースで発生した副作用件数を厚労省が把握していないことも分かり、会議側は規制の根拠がないと畳み掛けた。(10/8MEDIFAXより)

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