要介護認定、1次判定で軽度化の傾向/厚生労働省
厚生労働省は7月13日、要介護認定の見直しに係る検証・検討会(座長=田中滋・慶応大教授)で要介護認定状況の調査結果(第1次集計)を発表した。新方式導入後の1次判定では、更新申請者と新規申請者を合わせた全体で、「非該当」から「要介護1」までの軽度の認定者が増加する傾向が見られた。
2005−09年の間で4月と5月に申請し、各年5月までに審査判定を行った要介護認定申請者のうち全国の自治体から厚生労働省に報告のあったものについて集計した。1492の自治体から報告があり、集計対象申請者数は23万6435件だった。
09年の更新申請者と新規申請者を合わせた全体では、1次判定で非該当−要介護1の軽度の判定を受けた申請者は57.3%だった。前年と比べて3.5ポイント増加していた。全体として1次判定で軽度者が増加する傾向が見られたことに関して、厚労省は「織り込み済み」とする見方を示した。要介護4と要介護5の合計は19.7%で、前年と同じだった。
2次判定後の要介護度区分の割合は、全体としては前年度から大きく変化していないとしているが、更新申請者に関しては経過措置適用後の情報を使用している。
1次判定と2次判定で要介護度が変わった申請者の割合は、「重度変更された」が27.1%で前年から6.7ポイント増加。「変わらない」が68.0%で前年より4.2ポイント減少、「軽度変更された」が5.0%で前年より2.4ポイント減少していた。
新規申請者の09年の2次判定結果では、非該当−要介護1の判定を受けた人が64.5%で、前年から3.6ポイント増加していた。2次判定で1次判定の結果が変わった人の割合は、「変わらない」が82.1%(前年度比7.5ポイント増)で最も多く、「重度変更された」が14.4%(同2.5ポイント減)、「軽度変更された」が3.5%(同5.0ポイント減)だった。(7/14MEDIFAXより)