西京医師会と懇談会  PDF

西京医師会と懇談会

2月10日 洛西エミナース

日本の開業医の素晴らしさ広く訴えを

 協会は2月10日、西京医師会との懇談会を開催。地区から8人、協会から5人が出席した。

 懇談会は西京医師会の内田亮理事の司会で進行。冒頭、地区の北村裕展会長があいさつ。「洛西地域は医療的には恵まれているが、人口減少も進んでいる。協会は会員の経営をしっかりサポートしてくれることを訴え、若いドクターにも入会を勧めたい」と述べた。これを受け、協会の垣田理事長があいさつ。続いて協会各部会の報告と情報提供を行い、意見交換した。

 意見交換では、「新専門医制度」と消費税増税が話題となった。地区から、「新専門医制度」でこれまでの学会認定の専門医はどうなるか。従来は専門医資格を取得してもメリットはなかったが、機構認定医が公的な資格なら、診療報酬上の評価はしてほしい。また、新たな仕組みにより、新臨床研修制度以来大学から離れていった医師が戻ってくるなら良い面もあるのではないか、との意見が出された。これに対し協会は、国の進める医療・介護サービス提供体制改革は、2025年の機能別の必要病床数を決めておき、そこからはみ出た病床を削減する。「新専門医制度」は専攻医・指導医を中小病院から引き上げ、大学へ集中させる。こうして病床機能分化・グルーピングが進み、廃業に追い込まれる病院も発生しかねない。地域の病院は地域の人々にとって必要なもので、いったん失われると元に戻せない。病院団体からもぜひ声をあげてほしい、と述べた。

 また、地区からは10月開催予定の保団連医療研フォーラムのテーマに掲げた「開業医医療の復権」について、医師にはわかるのだが、市民には権益を主張していると受け取られないか、との懸念も出された。これに対して協会は、これまでも同様の意見はあったが、最終的にこれしかないと決めた。日本の他国に例をみない開業医の大切さを訴えたいと理解を求めた。これを受け、地区からは日本の開業医のすばらしさは他国と比較するとよくわかる。一般の方にもわかってもらうためのマスコミへの対策が弱いのではないかとの意見が出された。

 消費税増税をめぐっては、地区から現状では税率10%への引き上げで倒産しかねない病院もあるのではとの危惧が示された。一方で、北欧には税率20%だが医療は無料という国もあり、元々の仕組みが変わらなければ、解決しない問題なのではないかとの意見も出された。

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