被災自治体職員の健康「重要性の認識を」/日本精神神経学会
日本精神神経学会理事会・東日本大震災対策本部はこのほど、国や地方自治体に対し、被災した職員の過労疾病や過労死を防ぐため、被災職員の健康問題を十分認識して対応するよう求める文書を発表した。
日本精神神経学会は文書の中で、被災自治体の職員に健康問題が生じることは阪神・淡路大震災で指摘されているとし、東日本大震災で被災した自治体の職員は自身も被災者であるにもかかわらず、十分な休養を取らないまま支援の第一線で活動し、通常業務も加わり過重労働が長期間にわたっている例が多いと指摘した。
県と市町村に対しては▽職員の時間外労働の限度に関する基準を順守▽職員の休養の必要性を住民に啓発▽職員にこころの健康を含む健康診断を実施▽健康問題を生じた職員の相談体制整備▽必要な職員の増員―を要請。国に対しては、県や市町村が必要な職員の増員を行えるよう財源・人的資源の確保と提供、支援を行うことを求めている。(8/3MEDIFAXより)