舞鶴医師会と懇談  PDF

舞鶴医師会と懇談

4月18日 舞鶴メディカルセンター

負担増える生保指定申請で意見交換

 協会は4月18日、舞鶴医師会との懇談会を開催。舞鶴医師会から9人、協会から5人が出席した。懇談会は舞鶴医師会理事の奥野眞樹氏の司会で進行。最初に同会会長の梅原秀樹氏は「舞鶴市の医療体制は、京都府の中丹地域医療再生計画に沿って、市内各公的病院の施設整備が進められている。また、一般財団法人舞鶴地域医療連携機構が設立され、病院間、病診間の連携強化が計られている。公的病院の循環バスや、病院間での画像データの情報共有を行うため、ネットワーク・システムの構築などが進められている。一方、国は医療を巡る取組を進めているが、社会保障制度改革の先行きはまだ不透明だ。様々な制度改革が進められる中で、決して見失ってはならない大切なことは、国民皆保険制度を持続可能なものとして存続させることであり、将来にわたり質の高い医療を提供していくことである。このために、医療本体を支える病院、診療所、更には中心となるかかりつけ医の支援が必要だ」とあいさつした。それを受けて垣田理事長があいさつ、続いて協会から各部会の情報を提供するとともに、「医療・介護提供体制と医療保険制度の一体的改革」「新専門医制度と総合診療専門医」の解説を行った後に、以下の意見交換を行った。
 まず、生活保護法改定に伴う指定申請について、会員から「精神疾患があり、複数回受診について指導しても改善されない、複数の医療機関に受診して薬をもらう、睡眠薬を複数の医療機関でもらい市のケースワーカーから相談される、という患者がある。そういう面倒なケースが多くなっていると感じることがある。医療扶助は意見書の記載料も無料だ。大多数の医師は好意により制度を支えているが、医師にとって負担となる申請制度、指定更新制度について、協会はどう考えるか」との意見が出された。協会は「ご指摘の通りだ。生保医療を縮小したいという考え方があり、誘導する意味もあると思う。しかし、必要な人に必要な医療を提供していくことが本来の姿であり、会員には政策誘導に乗らないで、生保医療扶助にご協力をお願いしたい」と述べた。
 さらに、会員から「悪意を持った人への締め付けは、違う方法でやってほしい。良識を持つ医師の負担になる制度ができたと思う」との意見が出された。これに対し協会は「在宅医療における同一建物居住者に対する訪問診療料、在医総管の点数が引き下げられた問題も、大都会におけるサ高住であくどいことを行った一部の医療機関を規制するために、真面目にやっている医療機関が割を食ったのは明らかだ。施設側も訪問してくれる医師がいなくなって困っている。弱い者イジメにしかなっていない。協会では在宅医療点数の改善を重点項目にあげており、大勢の会員の声をあげていただければ大きな力になる。
 また、難病医療も複雑になってしまった。京都府の自己負担上限額管理票はA4のペラ紙で、受診の都度に一部負担金の記載と医療機関の確認印が必要だが、実用性に問題がある」と述べた。
 その他、舞鶴市における病院再編、地域枠の医師の派遣について、情報交換した。

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