舞鶴医師会と懇談  PDF

舞鶴医師会と懇談

介護職員による吸痰、特定看護師等で意見交換

4月21日 舞鶴メディカルセンター

 協会は4月21日、舞鶴医師会との懇談会を開催した。舞鶴医師会荒木義正会長は冒頭、舞鶴市は大飯原発から30?、高浜原発から20?の場所にあり、万一事故が起こった場合には、全住民が避難の対象になりかねないことから、地域医療を担う立場として、原発問題に相当の関心を持っている。また、消費税引き上げの議論先行の「一体改革」も問題であり、医療のあり方についてTPPも非常に問題である。保険医協会の考えや対応も(今日の懇談会で)聞きたいと挨拶。

 協会の増田副理事長は、今回の同時改定は「一体改革」が描く2025年の医療・介護の絵姿に向けての第一歩との位置付けであり、政策メッセージの強い改定であった。老人保健施設においても在宅復帰率を評価する等、患者を受け入れるだけでは収入が下がる内容となっている。有床診療所をはじめ、病床は減少しており、高齢者が増える中、看取り場所の不足を危惧しているなどと挨拶した。

 協会からの情報提供の後、質疑、意見交換を行った。まず地区から、子宮頸癌ワクチンの接種部位に係る医療事故の新聞報道について情報提供が求められた。協会からは、まだ詳細は把握できていないが、接種部位も含めてワクチン接種のガイドラインに沿って実施されたかが争点になるという見解を示した。

 また、現在制度化が検討されている「認定看護師」についての協会の見解が尋ねられた。協会は、開業医の団体では反対の声が強く、病院の団体では賛成が多い。協会として正式な見解をまとめるには至っていないが、理事会などでは反対の考えが多いと返答した。

 さらに、一定の条件下で介護職員による吸痰が可能となり、万一事故が発生した場合に、特別養護老人ホームの嘱託医師(配置医師)に対してその責任が向く可能性が指摘された。これについて、協会からは、まだ明確に見解は出されていない。厚労省により示されたプロセスにのっとって実施をされていれば、医師に責任が向くことはないが、逸脱していると責任が生じると言われている。吸痰については、特養職員に対して50時間の研修が課されたが、新しい職員が入職するたびに、50時間の研修を課すことは非現実的であると情報提供した。

 個別指導の実施状況や指摘事項内容を紹介する「指導情報交換会」も行い、最後に曽我副会長から、短時間に関わらず、広範囲にわたって意見交換ができ非常に意義があったとの挨拶で終了した。

17人が出席して開かれた舞鶴医師会との懇談会

17人が出席して開かれた舞鶴医師会との懇談会

ページの先頭へ