舞鶴医師会と懇談/4月11日 舞鶴メディカルセンター/主治医意見書がますます重要に

舞鶴医師会と懇談/4月11日 舞鶴メディカルセンター/主治医意見書がますます重要に

16人が参加して開かれた舞鶴医師会との懇談会

 協会は舞鶴医師会との懇談会を4月11日、舞鶴メディカルセンターで開催した。地区から11人、協会から5人が出席。舞鶴医師会・堀澤昌弘庶務担当理事の司会で進められた。
冒頭、荒木義正会長は、現在、医療費抑制の大きな流れの中で医療保険制度、介護保険制度など社会保障制度全体が変革されようとしている。医療・福祉を取り巻く環境はますます厳しい情勢となっている。舞鶴市においても公的4病院の慢性的な医師不足のため、救急医療をはじめ地域医療に深刻な影響を及ぼしている。こういった状況を踏まえ国の動きや、協会の対応について教えてほしい、と挨拶した。

 地区から、4月に介護報酬改定が行われたが、要介護度を判定する一次判定ソフトには問題がある。国会論議等で厚生労働省の内部文書の存在が明らかにされたが、それによると、今回の3%引き上げに伴う財政確保のために、介護認定や給付の適正化を行い引き上げ分を補うとしている。これが本当であるならば問題である。今後、京都府としてはどのように対応していくのか。また、厚労省に一次判定ソフト自体を再度作りなおさせる運動を展開することも重要ではないだろうかとの質問があった。

 協会からは、確かに今回の一次判定ソフトは厳しいものになっており、利用者に以前と同じサービスを提供しようとすれば横出しとなってしまう。しかし、一旦決まったソフトを再度作りなおさせるというのは非常に難しい。そこで重要になってくるのが「主治医意見書」である。「前回と変化なし」等の簡単な記載ではなく、患者の状態を詳細に記載することが現状できる唯一の手段である。その上で認定審査会において、「主治医意見書」を重要視し、医師が主導権を持って利用者の要介護度が正当に評価されるようにしていくしかないと考える。医療保険と介護保険がリンクしている点を踏まえ、次回診療報酬改定でどう頑張るかが、介護報酬改定にも影響してくるので、そういった点を十分踏まえて運動を展開していきたい、と答えた。

 また、地区からレセプトオンライン請求の義務化について、「義務化」の方向は避けられないのかと質問が出された。

 協会からは、一時的に完全義務化の施行期間を遅らせることができたとしても、その後はどうなるかはわからない。オンライン請求の最終目的はレセプトデータを電子的に集めることにある。政府は集めたデータを個人名と結び付け、各個人が医療費や介護費などをどのくらい使ったかを、社会保障個人会計として全体的に把握しようとしている。その個人会計システムを用いて、医療費などを使いすぎている人達への抑制や、給付を受けすぎた人には、より多くの保険料などで負担してもらおうと考えているようだ。しかし、こういった内容が国民の同意なしに進められているということは非常に問題であると指摘した。

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