自由詩コーナー 谷口謙 選
初夏の道
門林岩雄
ちいさな花よ
アリのともだち―
そんなところに
ずらりとならんで
なんの相談?
道の辺に
たちどまると
よろこんでくれる
草花よ―
名はなんという?
どこから来た?
また来よう
その淡い色
見るために
星座図鑑(78)きょしちょう座
m.
左にまわりこみ
右にふって
シュート!!
残念
桜の葉が落ちる
穏やかな秋の午後
星たちは知らない
底
加藤善郎
果てしない暗さと深さ
眠り乍ら押し測りつゝ
でも 探り切れなかった底
なんで深いのだろう
長い年月の重なる罪か でも
悪いことはなんにもしてないよ
陽が昇り 徐ろに目覚めて―
ほーれ こゝに布団もそこに本棚
あそこに台所食卓そしてあのトイレ
また巡り来る今日の夜こそは
心を振い立たせて探ろう
必ずあるはず 夜の底
「一人暮らしが、きちんとできる人を、私はとても尊敬する。ひとりで、三食ちゃんと食べ、お酒や賭け事や、いろんな誘惑に、のめりこむことなく、普通に規則正しく生活している人は、すごい。そういう人のことを、面白みのないやつ!
という人もいるだろう。でも、特別な成功や、世間に知られた活動をしているわけでなくとも、ひとりで、平凡に暮らす。その中で、小さな自分だけの楽しみを見つけながら生きていける人」(奥野祐子)
お恥ずかしいながら、全く同感です。
<応募要領>
◇字数:原稿用紙1〜1枚半◇未発表のもの。応募作品は返却しません◇住所、氏名、電話番号明記。ただし作品はペンネームで結構です◇送り先:協会保険医新聞担当◇毎月20日締切◇第1席入選者には図書カード贈呈◇作品の発表にあたり選者が添削する場合があります。あらかじめご了承下さい。