自民・民主両議員会長が「2200億円」の撤回要求/参院代表質問  PDF

自民・民主両議員会長が「2200億円」の撤回要求/参院代表質問

 2011年度までの5年間に毎年社会保障費2200億円を機械的に抑制する政府の方針について、自民、民主両参院議員会長は1月30日の参院本会議の代表質問で、抑制は形骸化しているとして撤回を要求した。これに対し麻生太郎首相は、消費税など安定財源の確保と並行してコスト削減が必要と指摘した。

 尾辻秀久・自民党参院議員会長は、社会保障費をタオルに含んだ水にたとえ「政府は09年度予算でも乾いたタオルを絞ろうとした。あげくやっと230億円はしたたり落ちた」と述べ、09年度の抑制では実質的に後発医薬品の使用促進による230億円にとどまったと表現した。また、残りの抑制分を政府が「埋蔵金」などであてがったことについて「できませんでしたと素直に言えばいいが、つじつま合わせのために訳の分からないことを言っている」と述べ、抑制はすでに形骸化しているとした。

 その上で「総理、乾いたタオルを絞っても、もう水は出ません。潔く社会保障費の2200億円のシーリングはなしと言われませんか」と述べ、抑制の撤回を求めた。

 輿石東・民主党参院議員会長も「できもしない目標や方針を掲げ、格好だけつけるやり方は国民への背信行為で削減方針は明確に撤回すべき」と主張した。

 麻生首相は「安定財源の確保と並行して社会保障の機能強化を図るとともに、コスト削減、給付の重点化などの効率化を進めていく」と応じた。(2/2MEDIFAXより)

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