自民がTPP聖域撤廃に言及 問われる公約の重み
TPP(環太平洋経済連携協定)を巡り、10月8日の首脳会議をオバマ米大統領が欠席したことから、その場での「大筋合意」は見送られた。交渉は米国と新興国の対立で米国の思惑通りには進んでいないとされる。そんな中、安倍首相は米国を側面支援するかのように「日本が主導的役割を果たす」と語る。6日には自民党の西川公也TPP対策委員長が、聖域としてきたコメなど重要5分野の関税撤廃可否を検討すると表明。政府・自民党の公約を顧みない前のめりの姿勢が改めて露呈した。2日に石破茂自民党幹事長が「公約をたがえる交渉はしない」と断言したばかりである。
政府・自民党に交渉撤退を要望
こうした姿勢に対し協会は、「政府・自民党は公約の重みを認識しTPPから撤退せよ」との要望を首相官邸および自民党に10日に送付した。TPP交渉は秘密主義で行われており、そのこと自体が問題であるが、それをいいことに国民との約束をたがえる行為を行うようであれば、医療分野での「皆保険制度は必ず守る」との公約も守ることができないと指摘。今回の方針転換は、昨年の衆院選および7月の参院選での公約を反故にする行為であり、国民への説明と公約を守らなかったことに対しての政治的責任を問うとともに、早急にTPP交渉から撤退すべきであることを訴えた。また、TPP参加反対京都ネットワークに参加する諸団体からも要望が次々と提出された。
請願署名にご協力を
協会会員には、「TPP交渉からの撤退を求める請願」署名用紙をメディパックで送付した。ぜひご協力いただきたい。追加で必要な方は連絡いただければお送りする。第1次集約は10月末としているが、それ以降も集約をしていく。