自殺の動機、うつ病最多/30代が過去最悪、08年  PDF

自殺の動機、うつ病最多/30代が過去最悪、08年

 警察庁は5月14日、日本国内で2008年1年間に自殺した3万2249人のうち、原因・動機が遺書や関係者の話などから判明したのは2万3490人で、「うつ病」が動機の1つとなった人が6490人に上ることを明らかにした。詳細な動機の公表を始めた前年と同様、動機の中で最も多かった。

 全自殺者の年代別では中高年層の割合が依然高いものの、30代が4850人(前年比1.7%増)と過去最多となったことも分かった。

 動機には複数の要因が絡み昨秋以来の景気悪化との明確な関係は不明だが、自殺者の3万人超えが11年続く中、政府は公表データを基にさらなる対策を迫られそうだ。

 警察庁によると、07年に改正された「自殺統計原票」は動機を約50項目に分類。「うつ病」の次に多かったのは「身体の病気」の5128人で、「多重債務」1733人、「その他の負債」1529人が続く。「いじめ」は前年より2人増えて16人で、このうち19歳以下は3人多い13人だった。

 年代別では、50代が6363人(9.7%減)と最も多い。今回から公表する70代は3697人(5.4%減)、80歳以上は2361人(5.1%減)。30代とともに、20代が3438人(3.9%増)、19歳以下が611人(11.5%増)と若年層が目立って増えた。【共同】

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