臓器を摘出、5施設で移植/改正法初の家族承諾
改正臓器移植法に基づき、家族の承諾で初めて脳死と判定された20代の男性が入院していた関東地方の病院で8月10日、男性から臓器が摘出された。心臓は国立循環器病研究センター(大阪府)で20代の男性患者に移植されるなど、同日中に5施設で5人の患者に移植された。
日本臓器移植ネットワークによると、提供者の男性は家族と臓器移植関連のテレビ番組を見ていた際、口頭で提供意思を示していたという。
1997年に施行された臓器移植法では、提供には15歳以上が書面で提供意思を示す必要があり、今回のようなケースは脳死での提供はできなかった。だが2009年7月、提供数増加を目的に提供要件を緩和した改正法が成立し、10年7月17日に施行された。脳死移植は97年以降、今回で87例目になる。【共同】(8/11・12MEDIFAXより)