肝炎治療の助成拒否「忙しい」「副作用心配」で約6割/金銭的理由は5%  PDF

肝炎治療の助成拒否「忙しい」「副作用心配」で約6割/金銭的理由は5%

 肝炎患者が医師からインターフェロン治療を勧められたにもかかわらず治療を断った理由は、「忙しく、入院や通院ができない」と「副作用が心配」の2つを合わせて63%を占めることが、厚生労働科学研究費補助金で行った「肝炎患者に対するインターフェロン治療の現状に関する調査」で分かった。

 治療を拒否した理由のうち「お金がかかるから」は5%にすぎなかった。3月3日に開かれた公明党の肝炎対策プロジェクトチーム(PT)で厚生労働省が示した。

 調査対象は、27の国立病院機構の病院と国立国際医療センターの肝炎患者895人。このうち、インターフェロン治療を医師から勧められたが断った患者は130人(有効回答数=97)だった。調査期間は2008年10月10日から12月8日まで。

 肝炎患者がインターフェロン治療を断った理由のうち「忙しく、入院や通院ができない」が35%で最も多く、次いで「副作用が心配」が28%だった。以下「高齢だから」の8%、「自覚症状がなく、必要ない」の6%、「お金がかかるから」の5%と続いた。

 厚労省健康局肝炎対策推進室によると「自己負担を下げるだけでは医療費助成の受給者はそんなに増えない。病気の深刻さを理解してもらうことにウエートを置く」と述べたほか、「副作用の軽減に取り組むのが大事」とした。(3/4MEDIFAXより)

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