緩和ケア研修、7割が未実施/がん拠点病院の指定要件
がん診療連携拠点病院の約7割が、指定要件として定められた2次医療圏での緩和ケア研修を定期的に実施していないことが3月19日、厚生労働省のまとめで分かった。
厚労省は都道府県に対し、毎年10月末現在の拠点病院の現況報告を求めており、2008年10月末の指定要件の充足状況に関する回答をまとめた。08年4月1日現在の拠点病院数は351病院。
厚労省健康局がん対策推進室によると、充足率が低かった指定要件は「2次医療圏での緩和ケア研修を定期的に実施している」(108病院、30.8%)のほか、「院内がん登録の集計結果を毎年がん対策情報センターに情報提供している」(162病院、46.2%)「緩和ケアチームに専門的な知識と技能を持つ常勤の専従看護師がいる」(204病院、58.1%)、「相談支援に関して患者団体との連携協力体制の構築に積極的に取り組んでいる」(212病院、60.4%)、「外来で専門的な緩和ケアを提供できる体制を整備している」(240病院、68.4%)などだった。
一方、すべての病院が満たしていたのは、「相談支援を行う部門を設置している」「『標準登録様式』に基づく院内がん登録を実施している」など3項目しかなかった。(3/23MEDIFAXより)