総報酬割で負担増、健保組合1人約3000円/政府
政府は12月10日の閣議で決定した答弁書で、後期高齢者支援金に「総報酬割」を全面導入した場合の被用者保険加入者1人当たりの年間保険料に対する影響の試算を示した。協会けんぽではほとんど変わらないが、健保組合は平均で約3000円、共済組合では約8000円の負担増となる。加藤修一氏(公明)の質問に答えた。
協会けんぽの後期高齢者支援金のうち、総報酬割に関する国庫負担をなくし国庫補助率を16.4%とすることが前提。現行の総報酬割対象を「3分の1」から「2分の1」に引き上げた場合は、協会けんぽではほとんど変わらないが、健保組合では約1000円、共済組合では約2000円増となる。
さらに、介護保険の第2号被保険者(40−64歳)に総報酬割を導入した場合、被保険者1人当たりの月平均負担額は協会けんぽで約100円減、健保組合では約900円、共済組合では約1000円の増となる。
厚生労働省の高齢者医療制度改革会議では、新たな高齢者医療制度の下での被用者保険間の費用負担について、総報酬割を全面導入する方向で検討が進んでいる。答弁書では「高齢化に伴う医療費のさらなる増大が見込まれる中で、負担の公平性を図ることが目的」としている。(12/13MEDIFAXより)