綴喜医師会と懇談 2月21日 新田辺駅CIKビル
在宅医療の連携窓口を地区医師会に
19人が参加して開かれた綴喜医師会との懇談会
綴喜医師会との懇談会は2月21日、新田辺駅CIKビルで開催。地区から15人、協会から4人が出席、綴喜医師会・河村宏理事の司会で進められた。
冒頭、澤井公和会長は、後期高齢者医療制度の開始以来、患者の受診抑制が続いている。また、特定健診は基本健診に代わるような国民の健康を守るものではない。今回の懇談会ではそのような身近な問題について、活発な意見交換を行いたいと挨拶した。その後、関理事長の挨拶、各部会からの情報提供の後、意見交換を行った。
この中で、在宅医療について活発な意見交換が行われた。八幡地区で在宅医療に携わる会員らから、我々は年間100人程度の在宅患者を診察しているが、在宅の高度医療に携わっているのではなく、患者の自立支援や患者に安心を与えるための医療を提供している。我々が安心して医療を提供できるのは、悪化した患者をいつでも受け入れてもらえる、後方支援病院があるからこそである。地区医師会には、受け入れ可能な施設の情報を開示するなどして、地域連携を図る窓口を作ってもらいたい、との意見が出された。
これに対し協会は、365日を1人で往診するのは大変である。ある地区では、5〜6人でグループを形成し、交替でフォローしている、と紹介した。
在宅患者の受け入れ先である病院の医師は、信頼のおける医師からの紹介患者は、家族との良い関係が築けているため、安心して受け入れることができる。しかしそうでない、どこから来たのか分からない救急患者は、退院後帰る場所がなかったり、未収金問題につながったりするため、受け入れを躊躇するのが本音である。特に大変なのは独居の高齢者である。入院しても病院になじめず、他の入院患者とトラブルを起こすこともある。
しかしながら最も病院が困っているのは医師や看護師など医療従事者の確保である。医師や看護師が減少すれば、その数に合うベッドしか稼働できなくなる。山積する医療問題を解決する名案は簡単には浮かばないが、病院も苦悩しているということを理解していただき、病診が力を合わせて頑張っていきたい、と述べた。
その他、金融不安の中での年金の安全性や特定健診・特定保健指導、レセプトオンライン請求義務化問題、などについて議論を行った。
最後に茨木和博副会長から、様々な医療問題が山積しているが、できることから少しずつ手をつけて解決に向けて努力していきたい、との挨拶があった。