糖尿病有病者、過去最高の950万人/12年国民健康・栄養調査
厚生労働省が12月19日に発表した2012年版「国民健康・栄養調査」の結果から、糖尿病が強く疑われる人(有病者)と可能性を否定できない人(予備群)は合わせて約2050万人と推計され、1997年以来初めて減少に転じたことが分かった。糖尿病有病者などの調査は97年以降5年ごとに行っており、前回07年と比べて約160万人減少した。ただ、予備群が約1100万人と前回から約220万人減ったことによるもので、有病者は前回から約60万人増えて約950万人となり、過去最高だった。
糖尿病有病者などはヘモグロビンA1c値などを基に判定している。有病者の割合は、男性15.2%(07年比0.1ポイント減)、女性8.7%(同1.4ポイント増)。予備群の割合は、男性12.1%(同1.9ポイント減)、女性13.1%(同2.8ポイント減)という結果だった。有病者のうち現在治療を受けている人の割合は、男性65.9%(同9.0ポイント増)、女性64.3%(同10.2ポイント増)となり、増加傾向が続いている。
●喫煙者割合は男性が1.7ポイント増
習慣的な喫煙者の割合は20.7%(前年比0.6ポイント増)で、男女別にみると男性が34.1%(同1.7ポイント増)、女性は9.0%(同0.7ポイント減)だった。
飲酒習慣のある人の割合は19.7%(前年比0.5ポイント減)。男女別では、男性が34.0%(同1.1ポイント減)、女性は7.3%(同0.4ポイント減)で、ともに減少した。
一方、1回30分以上の運動を週2日以上、1年以上続けている人の割合は、男性が36.1%(前年比1.1ポイント増)、女性が28.2%(同1.0ポイント減)だった。1日の平均歩数については、男性が7139歩(94歩減)、女性は6257歩(180歩減)で、ともに減少した。「健康日本21」に掲げている目標値(男性9200歩、女性8300歩)には男女とも届いていない。
過去1年間に歯科検診を受けた人の割合は47.8%で、前回調査した09年から13.7ポイント増加した。(12/20MEDIFAXより)