精神障害による労災認定、12年度は過去最多の475件/厚労省  PDF

精神障害による労災認定、12年度は過去最多の475件/厚労省

 厚生労働省が6月21日に公表した2012年度「脳・心臓疾患と精神障害の労災補償状況」によると、精神障害による労災認定件数は過去最多の475件だった。自殺につながったケースも、未遂を含めて93件に上った。産業分類の医療・福祉で精神障害による労災認定は52件となり、11年度から13件増加した。

 精神障害による労災認定件数を「日本標準産業分類」の中分類別に見ると、最も多かった業種は医療・福祉の「社会保険・社会福祉・介護事業」で33件、次に運輸業・郵便業の「道路貨物運送業」で32件だった。医療・福祉の「医療業」は18件で、6番目に多かった。

 精神障害の労災請求件数は1257件で、11年度から15件減少した。医療・福祉の「社会保険・社会福祉・介護事業」が最も多く、111件だった。次に「医療業」が多く、87件だった。

 職種別に請求件数を見ると、医療・福祉関係では「保健師・助産師・看護師」が47件、「介護サービス職業従事者」が44件、「社会福祉専門職業従事者」が34件―などだった。

 精神障害による労災認定475件の内容を具体的に見ると、多い順に「仕事内容・仕事量の(大きな)変化を生じさせる出来事があった」が59件、「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」が55件、「悲惨な事故や災害の体験、目撃をした」が51件―などとなっている。

●脳・心臓疾患は338件
 脳・心臓疾患による労災認定件数は11年度から28件増の338件だった。業種別に見ると、運輸業・郵便業の「道路貨物運送業」が71件で最も多く、次に建設業の「総合工事業」が22件と続いた。(6/25MEDIFAXより)

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