第23回環境ハイキングに参加して  PDF

第23回環境ハイキングに参加して

比叡山麓の自然と歴史を探訪

 寒さも緩んだ4月1日、京都市営地下鉄・国際会館駅5番出口に集合、総勢27人で挙行されました。岩倉川を渡り、宝が池公園に向かいます。鹿が3頭出迎えてくれました。そこでリーダー・武田先生のあいさつと集合写真撮影の後、ハイキングの開始です。

 まずは足慣らしとして、宝が池外周を約350m進み、梅林園の脇から林山を登り、野鳥観察所の脇から尾根道を越えて涌泉寺へ。そこで菩提樹の実を発見。実についた葉が羽になって、タンポポの綿毛のように空中を飛行する様を観察。このお寺は大文字五山の“妙法”の点火でもおなじみです。隣の松ヶ崎大黒天から“法”の火床に登って市内を眺望。京都タワーがほぼ正面に見えました。大黒天参道から北山通に抜ける途中で、畑にフェンスを設置している地元農家のご夫婦がおられました。鹿の食害対策とのことでした。鹿の住処である裏山の森を開発の名のもとに奪ってきた“つけ”が回ってきた感があります。

 北山通を高野川や叡電、さらに白川通を渡って、修学院道を東に赤山禅院へと向かいます。“皇城表鬼門”守護の重責を背負う寺院です。比叡山千日回峰修行の阿闍梨様の中継寺院です。本堂の屋根には御幣を担いだお猿さんが金網囲いの中で収まっています。いたずら好きで、すぐに飛んで行ってしまうので、金網で覆われているそうです。京都御所の北東角(猿が辻)は隅が四角く切り取られていますが、そこが表鬼門に相当します。そこの屋根にも“金網で囲われた御幣を肩に担いだお猿さん”、互いに向き合って鬼門を守っています。ちなみに裏鬼門は城南宮です。表鬼門は丑寅(艮)の方角で、鬼の角は牛(丑)を、虎のパンツで寅を表しています。対角の方角(南西)は、猿(申)・鶏(酉)・犬(戌)で、桃太郎の従者になります。また、赤山さんは都七福神の1人福録寿をおまつりしています。

 赤山禅院を後に、曼殊院を目指します。途中で修学院離宮(後水尾上皇が愛した山荘)の広大な敷地やその奥に見える山荘を眺めながら音羽川沿いを「きらら(雲母)坂」まで遡行、大階段にて昼食休憩。少し戻って曼殊院参道を南下、武田薬用植物園を通り抜けて、瓜生山登山開始。里山ながら本格的な山道を体験して狸谷不動尊に到着。長い参道を下って詩仙堂に到着。お庭拝見で、有名な“ししおどし”の澄んだ音に、歩き疲れた体にエネルギーが満ちてきました。小じんまりとした入り口に対し、広大で手入れがなされたお庭を拝見して今回のハイキング終了です。

 恒例のビアパーティー(餃子の王将)へは希望者参加です。私の歩数計(携帯電話)でおおよそ28000歩でした。
(北区歯科・森 忠昭)

第23回環境ハイキングでおとずれた詩仙堂にて

詩仙堂にて

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