第627回 社会保険研究会
在宅医療シリーズ3 「在宅酸素療法の実際」
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先生のコメント
在宅酸素療法が、保険適用になって20年以上経ちました。この間、増加の一途を辿り、現在では13万人を超える患者に在宅酸素療法が行われています。また、医療技術、機器は著しく進歩し、対象疾患も高度慢性呼吸不全から肺高血圧症へ、さらに慢性心不全、チアノーゼ型先天性心疾患まで拡がり、開始当初を思うと隔世の感があります。
21世紀を迎え、高齢化社会が急速に進展していく中で、治療目標も治癒からケア(介護)にシフトし、その結果、在宅が医療の場として重要視されるようなりました。在宅酸素療法により慢性呼吸不全患者が在宅で生活が送れるようになりましたが、快適な人生を謳歌するためには、地域での患者個別の支援が極めて重要になります。そのためには患者を中心とした家族との連携、病院間の連携、病院・診療所間の連携など、密度の濃いネットワークの構築が必要です。入院ベッドのない診療所での在宅酸素療法は、ますます増加していくと思われますが、「在宅酸素療法はどのように行われるのか」を具体的にお話しできればと考えております。