第三者機関による専門医制へ前進/専認機構
日本専門医制評価・認定機構(専認機構)は5月6日の社員総会で、学会ごとの専門医認定を改め、第三者機関が専門医を認定する新たな専門医制度の基本設計案を了承した。新たな専門医制度は、2009年の総会で提言案が提示されたが合意に至っていなかった。この日の議論では、目立った反発はなく、「2階建て」の専門医制度の実現へ第一歩を踏み出した。
●「基盤専門医」「診療領域専門医」の2階建て
提言案は09年5月の総会で、専認機構の専門医あり方委員会から「専門医制度の基本設計に関する提言案」として提示された。今回の設計案は、提言案を引き継ぐ内容。基本領域の医師を「基盤専門医」として認定し、その上で基本領域と密接に連携した専門領域の医師を「診療領域専門医」として認定する2階建ての仕組みを取り入れる。現在、専認機構では内科学会や外科学会など18団体を基本領域の学会、呼吸器学会やアレルギー学会など26学会をSubspecialty(サブスぺシャルティ)の学会としている。
新たな制度では、第三者機関が専門医を認定する。第三者機関には、専門医制度の標準化や認定を担う「専門医評価認定部門」と、研修プログラムや研修施設の標準化などを担う「プログラム評価認定部門」を設置する。また、診療領域の専門性、地域性、後進育成などを考え、認定すべき専門医の適正数を将来的に明示するとした。(5/7MEDIFAXより)